【映画感想】『ブロークバック・マウンテン』父親から愛されたかった2人の友情を超えた物語

映画

『ブロークバック・マウンテン』★★★★★

Amazonプライムで視聴。
2人のカウボーイの友情を超えた物語。

という触れ込みだったので、てっきりほのぼのした日常系の映画と思ったら、開始数分でまさかのガチムチ展開に困惑。そういう友情の超え方なのねとむしろ感心。

主演はヒース・レジャー。ダークナイトのジョーカー役はあまりに有名です。
そしてジェイク・ギレンホール。ナイトクロウラや、最近だとスパイダーマン
ファーフロムホームでも出演していました。どこかサイコパス感のある役がよく似合う俳優さんです。

正反対の2人の共通点は父親の愛情を十分に受けられなかったこと

映画は1963年の11月に2人が羊の放牧の仕事でたまたま一緒になることから始まります。
無口なカウボーイのイニス(ヒース・レジャー)とロデオカウボーイのジャック(ジェイク・ギレンホール)は、最初こそなかなか打ち解けられませんでしたが、仕事を行う中でお互いの境遇を知っていくうちに意気投合し、ある日テントの中で一線を越えてしまいます。

2人はお互いカウボーイとはいえ、イニスは寡黙で無骨なカウボーイ、ジャックはロデオ好きな軽い感じのカウボーイ、と性格や環境が違う2人です。

そんな彼らの共通点は、父親の愛情を十分に受けていないということでした。
(イニスは幼くして親を亡くし、兄弟に育てられており、ジャックは発言から、父親からあまり構ってもらえてないようでした。)

そんな二人が同時に同性愛に目覚めるのもある意味で運命だったのかもしれません。

しかし、もともと性格や環境の違う二人、その後はやはり違う道を辿ります。

独り者のジャックはイニスに来年もまた会えるかと楽しみにしている一方で、結婚を控えていたイニスは、父親が同性愛者を非難していたことを覚えていたこともあり、自分の現実と理想に葛藤します。

その後、イニスもジャックも異性と結婚することになるのですが、お互いを忘れられない2人はその後も釣りと称してこっそりと会うことになり・・・といった話の流れです。

登場人物それぞれの思いや人生が丁寧に描かれている

映画内の時系列では20年が経過することもあり、登場人物それぞれの心境の変化や思いを丁寧に描いている点がすごく魅力的な映画だと思います。
また、それを表現した俳優陣もすごく素晴らしいと思います。

イニスとジャックの演技はもちろんですが、イニスの奥さん、アルマを演じたミシェル・ウィリアムズの演技も素晴らしいです。
イニスがジャックと抱き合ってキスしているところを発見するシーンは、もうこちらが見てられない気分になってしまいます。

冒頭のガチムチ展開には動揺しますが、見終わった後は、登場人物それぞれのこれからの人生に思いを馳せ、何ともいえない満足感が得られます。おすすめ映画です。

にほんブログ村 映画ブログへ

コメント

タイトルとURLをコピーしました